かぜ症候群(急性上気道感染症) Common cold
WHO(世界保健機構)では、鍼灸治療が 風邪 および 風邪の予防 に適応であることを認めています。
かぜ症候群の概念
かぜ症候群の概念
病原微生物によって生じる上気道のカタル性急性炎症。
かぜ症候群の原因
原因の80%以上はウイルス感染。原因微生物は年齢層によって異なる。
- 乳児 … RSウイルス→気管支炎、肺炎
- 小児 … アデノウイルス(最多)→咽頭結膜熱、ロコナウイルス→消化管感染症
- 成人… ライノウイルス(最多)→鼻風邪、コロナウイルス→下気道感染症
- 夏かぜ … アデノウイルス、コクサッキーウイルス、エコーウイルス
誘因…気象条件(寒冷など)と宿主の免疫力 【ウイルスと宿主の相互関係】
かぜ症候群の症状
- 局所症状
- 鼻症状(鼻炎)…鼻汁、鼻閉、くしゃみ
- 咽頭症状(咽頭炎)…のどのイガイガ感、咽頭痛、扁桃炎
喉頭症状(喉頭炎)…嗄声 - 気管支症状(気管支炎)…咳、痰(膿性痰)、喘鳴
- 全身症状…悪寒、発熱、頭痛、全身倦怠感、食欲不振
- 他、結膜炎、胃腸炎(下痢、腹痛、悪心・嘔吐etc)
かぜ症候群の病型
- 普通感冒 :鼻症状が主症状(全身症状がないorあっても軽度)
- インフルエンザ
- 非細菌性咽頭炎 :咽頭痛、咽頭発赤、38℃前後の発熱など 【咽頭炎症状が強い】
- 咽頭結膜熱(プール熱) :アデノウイルス3型の感染。咽頭炎、結膜炎、発熱が3徴
- 他、気管支炎など
*成人では、鼻症状を示すもの…ほとんどがライノウイルス、RSウイルス
咽喉頭症状を示すもの…アデノウイルス、コクサッキーウイルス
かぜ症候群の病院での治療
ウイルス性疾患なので対症療法中心 【抗菌薬の適用ではない】
解熱・鎮痛薬→発熱、頭痛などに
鎮咳・去痰薬→咳、痰に
抗ヒスタミン薬→鼻汁、くしゃみなど
咽頭発赤→うがい薬ポピヨンヨード
結局は自然治癒傾向が強い。
風邪の東洋医学的な見方
○外感病:多くは実証
(悪寒発熱、急に発病、経過が短く進行が早い、変化が複雑)
主に風寒の邪による。あるいは寒邪が裏に入って正気・邪気の争いとなる。
風温(熱)、湿熱、寒湿、暑湿の邪による場合もある。
○内傷病:多くは虚証
(慢性的、発熱は軽い、発病や進行が緩慢、変化が少ない)
飲食不節、労倦、七情の異常などによる臓腑の陰陽失調によって起こる。
- 陰虚:陰液の損傷・不足→陽気を制御できない→陽気の亢進。
- 気虚:脾気虚弱→津液生成不足→陽を制御できず陽気の浮越により発熱。
脾気虚弱→清陽が昇らず、欝滞して発熱。 - その他:血虚、肝火などによる場合もある。
自分で出来る風邪のお灸のツボ(経穴・つぼ)
大椎(だいつい)に多壮。初期のゾクゾクするときに。
風門(ふうもん)、 身柱(しんちゅう)、 肩井(けんせい)、 瘂門
(あもん)
○熱のある場合:帯脈(たいみゃく)
○のどの痛み:足第一指裏付根中央、 手掌中指付け根横紋中央、合谷(ごうこく)
手三里 (てさんり)、 曲池変動穴 (きょくち)、背部(=5指の長さを合わせる。その長さを大椎からとり仮点とし、仮点を中心に口合寸のところ。)、隠白(いんぱく)
○せき:脇堂(奇穴)→腋から乳頭までの長さの半分を腋からおろしたところ、 尺沢(しゃくたく)の変動穴
○風邪の予防に:足第一指内側付け根(咽の痛みにもよい)
風邪の精神的および感情的要因
~多すぎることが一度に起こっている。
~精神的混乱と障害。
~ささいな打撃、苦痛。
~かぜをひいてしまうという思い込み。
風邪におすすめのフラワーエッセンス
*感情・精神面のケアには… ⇒ 脳デトックス【アクセス・バーズ】がおすすめ!
かぜのホメオパシーレメディー
- Aconite:風にあたった、冷えた、ショックな事があったなどで急激にはじまった。のどの痛み。熱。頭痛。
- Allium cepa:くしゃみ、鼻水。涙。夜に熱感を伴い悪化。がらがら声。
- Arsenicum :鼻が痛くなるほど鼻水。くしゃみ。悪寒。疲労感。
- Eupatorium:膿性鼻水。骨、関節の痛み。ガタガタ震える。疲労感。
- Euphrasia:目が赤く涙目。昼は鼻水、夜に鼻つまり。寒気を訴えるが窓を開けて換気したがる。
- Ferrum phos:かぜの初期。のどの痛み。
- Gelesemium:疲労感。気力なくゾクゾク震える。身体、まぶた重い。頭痛。
アコナイト Aconite ホメオパシーレメディーの購入はこちら⇒
風邪のヨガ・セラピー
アサナ
シルシャサナ、 サルヴァンガサナ、 ウッタナサナ、 パスチモッタナサナ、
クルマサナ、 スプタ・クルマサナ
熱があるときはアサナは控える。
プラプラナヤマ
ウッジャイ
他
ヨガニドラ
風邪のレイキ・ヒーリング(霊気療法)
○チャクラについて »
Chakras
アジナ・チャクラ Ajna(3rd Eye Chakra)
ヴィシュッダ・チャクラ Vishuddha(Throat Chakra)
アナハタ・チャクラ Anahata(Heart Chakra)
マニプラ・チャクラ Manipura(Solar plexus Chakra)
スヴァディスタナ・チャクラ Svadhistana(Sacral Chakra)
Positions
基本ポジション+反応のあるところ、
鼻腔、咽喉、胸腺、肺尖、脾臓、肝臓、大腸。
風邪のハーブ療法
- ウスベニタチアオイ(Althea Officinalis)
- セイヨウニワトコ(Sambucus Nigra)
- リコリスの根(Glycyrrhiza Glabra)
- Hypoxis Rooperi
- ブチュ(Agothosma betulina)
- アキノキリンソウ(Solidago virgaurea)
- エキナセア(Echinacea)
その他の療法
ボカシオイルを温かいお茶に3滴たらして飲む。
グレープシードエクストラクトをグラス1の水に4~5滴たらして飲む。1日数回。
基本的にかぜは毒だしと考え、無理に抑えるより解毒を促進させる。
食事は動物性を控える。