腰痛(下肢痛)Low back pain
WHO(世界保健機構)では、
鍼灸治療が 腰痛 および 神経痛 に適応であることを認めています。
腰痛症とは
腰痛症の概念
調べても原因がわからない腰痛の一群(腰痛は症状であって、疾患名ではない)。
腰痛は、高齢者のなかで最も多い愁訴。
急性腰痛症(ギックリ腰)
概要:体を動かせないほどの急性の腰痛発作をいう。
不意の動作、特にひねり動作で発症が多い。
原因:病態不明
経過:数時間以内に疼痛は増加し、背筋のスパスムを生じ、腹部が平坦となり前屈制限を来たす。
2~5日安静にしていると軽減(何かの動作で再発)
症状:
- 疼痛…腰部、腎部、大腿後面・側面
- 前屈制限
- (慢性化)腰痛に代わって下肢痛(坐骨神経痛)に進む。
腰痛(下肢痛)の主な原因疾患
○姿勢性腰痛
- 概要:不良姿勢、前弯増強姿勢による腰椎保持筋のバランス失調から、
筋の疲労と循環障害による腰痛を起こすもの。 - 症状:慢性・持続性の疼痛。疲労により痛みの誘発・増悪がみられる。
○筋・筋膜性腰痛
- 概要:重量物挙上や急激な体位変換などによる脊柱起立筋の障害
(過伸展・捻転による筋・筋膜の炎症や微小損傷)から生じる腰痛。 青・壮年者に好発。 - 症状:著明な圧痛・筋硬結が、第3腰椎の高さで脊柱起立筋外続部に多い。
屈曲制限、著明な屈曲時痛
○椎間関節性腰痛
- 概要:腰痛の原因が椎間関節部にあるものの総称。
*過伸展、捻転による関節包の損傷・炎症 → 急性腰痛(椎間関節内への滑膜の嵌入によると考えられている)
*椎問板の変性に始まる椎間関節の退行性変化→関節包の緊張、滑膜の炎症 → 慢性腰痛 - 症状:下位腰部、L4/L5、L5/S1椎間の疼痛、臀部への放散痛。
後屈時痛と刺突起の外方2cmの圧痛。
○変形性脊椎症
- 概要:加齢による脊柱及び周辺組織の退行性変化(骨棘形成など)。
中高年の男性に好発。 - 症状:動作開始時痛や疲労時の慢性腰痛、多くは後屈時痛。
[椎間関節性腰痛の病態が関与している場合も多い]
○腰部脊柱管狭窄症
- 概要:脊柱管周辺の骨組織や軟部組織の変性・肥厚(=退行性変化)によって
脊柱管が狭くなり、馬尾や神経根の圧迫症状をきたすもの。
40~ 60歳代の男性に多い。 - 症状:間欠性跛行(前屈位で休息すると症状消失・軽快)
一側または両側の下肢痛(坐骨神経痛)、下肢の脱力。しびれ
腰椎を後屈した状態で疼痛は増強。
○腰部椎間板ヘルニア
- 概要:腰椎椎間板の髄核脱出や線維輪膨隆により、神経根を圧迫し、腰痛や坐骨神経痛を生じる疾患。
- 症状::急性または慢性に発症する腰痛と下肢への放散痛(多くは一側性)。
下肢痛は殿部から大腿後側~下腿外側~足先まで放散する(坐骨神経の領域)
咳やくしやみで疼痛は増強する。(デジュリーヌ徴候)
20~ 30歳代の男性に多い。好発 L4/L5椎間、 L5/S1椎間
○脊椎分離・すべり症
- 概要:下位腰椎の一個あるいは数個が前方へ滑り出す疾患。
*分離・すべり症(真性すべり症):激しいスポーッをしている青少年に多く、L5に多発。
*変性すべり症(仮性すべり症):中年以後の女性に多く、L4に多発。 - 症状:腰痛、階段状変形、腰椎前弯増強
○骨粗鬆症
- 概要:骨の絶対量が減少した病態。病的骨折を起こしやすい。
- 症状:高齢の女性の漠然とした腰痛。特に椎体圧迫骨折の後(→脊椎の後弯変形)
- 概要:坐骨神経およびその分枝に相当して疼痛を生じるもの。
腰椎椎間板ヘルニアや変形性脊椎症、脊柱管狭窄症などにより出現。
多くは一側性。(腫瘍や糖尿病によるものは両側性に発症しやすい。) - 症状:神経走路に沿った下肢への放散性の痛みとしびれ感。
ラセーグ徴候を認める。坐骨神経に沿つてワレーの圧痛点が出現。
○梨状筋症候群
- 概要:坐骨神経が梨状筋の過緊張や肥厚で絞掘、刺激されて坐骨神経痛を起こす。
○大腿神経痛
- 概要:L1~ L4神経根の障害として、大腿前面の痛みとしびれ感を特徴とする。
○大腿神経痛
腰痛(下肢痛)の東洋医学的な見方
臓腑、経絡、経筋の変調に関係する
急性 外邪や外傷による気血阻滞
慢性 腎虚によるものが多い 〔腰は腎の府〕
経絡の障害部位
下肢後面 ― 督脈、太陽経(勝脱経)
大腿前面、下肢外側 ― 少陽経(胆経)
- 寒湿:寒湿の邪→気血の運行不利→腰部の経絡の気が阻滞(不通)
- 血瘀:捻挫・打撲などの外傷→腰部の経脈・経筋の損傷→気血阻滞
- 腎虚:房事過多や久病、老化により腎精が不足→経脈を滋養できない
*経筋の変調:殆どが過労に寒湿の邪が乗じて生じたものなので熱で緩解→灸法が良い
自分で出来る腰痛(下肢痛)のお灸のツボ(経穴・つぼ)
崑崙(こんろん)、 附陽(ふよう)、 中封(ちゅうほう)、 上仙(じょうせん)、
関元(かんげん)、 命門(めいもん)、 志室(ししつ)、 陽関(ようかん)、
胞肓(ほうこう)、 秩辺(ちっぺん) など強い圧痛のあるところ。
○ギックリ腰に : 崑崙(こんろん)、 中封(ちゅうふ)、 腰痛点(ようつうてん)
神仙灸法:膝を屈してできる左右の横紋4か所、なるべく4点同時。(椎間板ヘルニアにも)
腰痛のホメオパシーレメディー
- Aesculus: 座位から立ち上がる時に痛み増強。前かがみで悪化。仙骨または仙腸関節に痛み。静脈性鬱血や痔の傾向。
- Arnica montana: 腰に負担かけすぎやケガなどから。こわばり、凝り。
- Bryonia: 姿勢・向きを変える、咳、歩くなど軽い動きでも耐え難い痛み。ケガや他の病気から。
- Calcarea carbonica: 筋力低下。冷え。肥満。疲れやすい。
- Ignatia: 感情的な動揺。悲しみ。腰以外も痙攣やひきつり。
- Kali carbonicum: 腰や膝が砕ける感じ。
- Hypericum perforatum: ズキズキする鋭い痛み。
- Ruta graveolens: 動かさないでいると痛みが悪化する。
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腰痛のヨガ・セラピー
アサナ
- パワンムクタサナ2-3、3-4
- スプタ・ヴァジラサナ
- マルジャリ・アサナ
- すべての 反曲のアサナ
- シャシャンカ・ブジャンガサナ
- ヴャグラサナ
- タダサナ
- ティルヤカ・タダサナ
- カティ・チャクラサナ
- マカラサナ
- メル・ヴェカラサナ
- ブ・ナマナサナ
プラナヤマ
ウッジャイ、 ブラマリ
他
アジャパジャパ
腰痛のレイキ・ヒーリング(霊気療法)
○チャクラについて »
Chakras
ヴィシュッダ・チャクラ Vishuddha(Throat Chakra)
アナハタ・チャクラ Anahata(Heart Chakra)
マニプラ・チャクラ Manipura(Solar plexus Chakra)
スヴァディスタナ・チャクラ Svadhistana(Sacral Chakra)
ムーラダラ・チャクラ Muladhara(Root Chakra)
Positions
基本ポジション+反応のあるところ、背部、下肢。
その他の療法
ハーブ
デビルズクロウ、 メドゥースウィート
エッセンシャルオイル
ペパーミント、 ジンジャー
○ボカシ・オイル
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